>> 11/15>> エッフェル塔を下から見るか、上から見るか
やっぱりパリのシンボルは、何てったってエッフェル塔。私の場合、パリに来て間もないうちに7月14日を迎えたものだから、とくにそう感じるのかもしれない。真っ赤な花火に照らされて、夜の闇の向こうからスラリと伸びたシルエットが浮かび上がるさまは、しっかり潜在意識に刻まれている。
あれからパリをあちこち歩いて、遠くから、近くから、その姿を目にしてきたけれど、さて、一番のベストポジションはどこだろう??
Champ de Marsで、真下から見上げる。 鉄筋をつなぐボルトが、アールデコのようにも見える。 | ||
私の思うベストポジションは、トロカデロ。しかも、建築シテを見終わった後がいい。
今年3月にリニューアルオープンした建築シテは、フランス国内を中心に、古代から中世~近世~現代にいたるまでの建築史の流れをまとめたミュゼ。展示内容は1階と2階で大きく2つに分けられる。1階は、中世のロマネスク時代から、ルネサンス、ゴシック、ネオクラシックへと続く19世紀以前。フランス国内に点在するさまざまな教会建築の原寸大模型が飾られていて、時空間を超えて旅をしているような気分になる。
一方2階は近代~現代建築の展示。転機となったのは、いわずもがな万国博覧会である。
それ以前は、ギリシャ時代からの建築美学--円柱と屋根の黄金比から生み出されるオーダーの美--は、2000年以上もヨーロッパ建築を支配していた。それを打ち破ったのが、当時の最新技術のを駆使して造られた鉄筋のお嬢様。それは単なるモニュメントであっただけでなく、人々の意識を未来へと向かわせた試金石でもあったことが分かる。
もし人間と同じように、建築物の美しさが外見からくるものではなく、内側からにじみ出るものだとしたら?建築シテを見終わって、トロカデロで対峙するエッフェル塔の姿は、どこで見るよりも強く、気高く、麗しい。
>> 11/11>> たまにはフォションで
マドレーヌ広場の中でもひときわ目を引く、ピンクのひさし。そうだ、今日はフォションでランチにしよう。ウキウキするようなブティックの2階には、サロン・ド・テが併設されている。ここなら、憂鬱も退屈も吹き飛ばしてくれそうだ。
少々贅沢をしてでも、フォションでランチしたくなる理由は、料理とともに出される、ミドルサイズのバゲット。パリのバゲットが美味しいことは周知の事実だけれど、フォションのバゲットは格別に美味しい。口に運んだとたん、香ばしさと一緒に、なにやら甘い香りが鼻腔いっぱいに広がるのだ!フォションのブーランジェリーでも買えるのだけれど、サロン・ド・テで食べたものとは何かが微妙に違う気がする。雰囲気のせいだとしてもいい、本当にここのバゲットは美味しいのだから!
そして何よりも、料理のプレゼンテーション!
外の寒空など、一瞬にして忘れてしまう。
>> 11/10>> ジングルベルが待ち遠しくて
Galeries Lafayetteのクリスマス・ディスプレイは、今年は11月29日にお披露目されるそうだが、それまで待ちきれない!と言わんばかりに、グランマガザンは一気にノエル・モード全開。
Printempsは、地下1階に「Boutique Noire」を特設。デコレーション系のほかに、リュクスなプレゼント類も充実している。
Lafayetteは、ピンク一色。
目もくらむような外壁のイルミネーションは、銀座大通りを思い出させる。
一方Le Bon Marcheは、徹底的にシンプル&シック。
いかにもリヴ・ゴーシュらしい。
普段はノンビリなフランス人も、ノエルの準備はしっかりしているのか、売り場はすでに混み合っている。出遅れて、直前になってありあわせで間に合わせる、というのはフランスらしくないのかもしれない。ノエルの準備は、早すぎるということはないのだ。ささやかながら我が家でも。